就職活動では、自己分析、エントリーシート、履歴書、面接と様々なタスクとそれを遂行するスキルが求められ、これまでの生活で最も忙しく辛いと感じる方も多いのではないでしょうか?しかしながら、全ての経験は社会人としてスタートを切るための大切な準備です。

私はこれまで、人事採用担当として、5,000枚を越えるエントリーシートを拝見し、300名以上の人材を採用してきました。その経験から、就職活動戦線を勝ち抜くには、ビジネスマインドの高さ、即ち学生気分から脱却し、社会人と心積もりができているかどうかが最も大切だと理解しています。この記事では、エントリーシートの書き方について、そのポイントを解説しつつ、ビジネスマインドを高めるきっかけをお伝えしたいと思います。

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エントリーシートってそもそも何?ESの書き方って?

エントリーシートとは、企業を受験するための申込書ですが、合否を付けるために自己PRや志望動機といった課題を設けている場合が多いです。そのため、この第一関門を突破することは必須条件であり、膨大な量のエントリーシートを見る人事採用担当者の目に留まる内容に仕上げねばなりません更にエントリーシートは内定を獲得するまで、受験する企業の社員に幾度も見られ、面接でも使用されることを念頭に置いて作成することが求められます。

エントリーシート、ESの頻出テーマ

エントリーシートのテーマの多くは、自己PRと志望動機がセットになった内容で、企業によっては、1問程度オリジナルの課題を付加していることが多いです。ここでは、自己PRと志望動機に焦点を当てて、エントリーシート作成のポイントについて説明していきたいと思います。

自己PRと志望動機の基本

自己PRも志望動機も毎度お馴染みになりルーチン化してくると、何が正しくて、何が間違いなのか分からなくなってきます。ここで大切なことは経営者の視点、雇う側の視点を意識することです。つまり、あなたを採用することがその企業にとってメリットがあると想像させることができるか。この視点がビジネスマインドであり、成功の鍵と言えます。

自己PRの書き方と具体例

自己PRのポイントは、具体性と定量的な内容、そして皆さんの人物像が伝わる文章です。具体例で解説しましょう。

×悪い例

私の強みはコミュニケーション能力です。居酒屋のバイトではバイトリーダーを任されており、店舗の売り上げ向上に貢献しました。店舗では、売り上げが低迷している中、他のメンバーと相談し、協力しながら販促活動やメニュー開発により、集客を試みました。その結果、売り上げを回復させることができました。このコミュニケーション能力を活かし、社会人になっても周りのメンバーを巻き込んで組織の成長に貢献したいと思います。

この自己PRですが、どのような印象を持ちましたか?一見整った内容に見えますが、抽象的で印象に残り難く、学生時代の活動の紹介といったレベルです。続いて、ビジネスマインドを意識し、より具体性と定量的な内容に改良してみます。

○良い例

私の強みは働きかけ力です。居酒屋のバイドではバイトリーダーとして、店舗の売り上げに貢献しました。店舗では、売り上げが低迷している中、改善策として、お薦め品の声掛け、更に店舗オリジナルのメニューの提案を打出しました。他のバイトのメンバーには、売上げを回復させ、元気のある楽しい職場にしたいとビジョンを共有し、実行しました。その結果、前年比で110%の売上げを達成しました。この強みを活かし、組織の成長に貢献できる人材を目指します。

まず、具体性については、コミュニケーション能力という表現を変えました。皆さんはコミュニケーション能力と聞いて、具体的なイメージが沸きますか?そこには、交渉力や報告・連絡・相談、今回紹介した働きかける力や語学力すら含まれます。こういった抽象的な表現は自己PRの輪郭をぼやけさせ、陳腐な内容にしてしまいます。

言葉はその一言で内容をイメージしやすい言葉を選ぶようにして下さい。

また、定量的な内容として、売上の達成率を数値化しましたビジネスの世界では、常に定量的な報告が求められます。結果はどうだったか?その視点が大切です数値が見えるだけで、人事担当者の目に留まる確率も格段に上がります。

志望動機の書き方と具体例

志望動機において最も大切な視点は、受験する企業の社風と事業の方向性を理解することです。そして、その方向性に自分のこれまでの経験をどう活かすかをアピールする必要があります。経営者の視点に立ち、この人だったら良い働きをしそうだと思わせる内容にすることが大切です。

×悪い例

私が貴社を志望する理由は、まず『人々の生活を豊かにする』という企業理念に共感したことです。また、企業活動だけではなく、環境に配慮したCSR活動等にも力を入れており、社会貢献度の高さから世の中に求められる企業と考えております。そして、若手への教育制度も整っていることから、安心して自分が成長できる環境にあると考えてため、貴社であれば長く働くことができると考え、志望しました。

こちらの例ですが、典型的なNG例と言えます。

まず、企業理念への共感は着眼点としては良いですが、これでは、他の企業と何が違うのかが伝わりません。また、CSR活動は本業ではないため、本業について触れるべきところです。最後に若手の教育制度の下りでは、人から与えられることを待ってしまう受動的な人物という印象が出ており良くありません。皆さんが採用する立場だったとして、この人に給料を払いたいと思いますか?

良い例

私が貴社を志望する理由は、貴社の調達から生産、販売まで一貫して取り組む自前主義に共感したからです。その仕組みが貴社のスピード経営と安定成長に繋がっていると考えております。そこでは社内の組織を横断的にまとめる力が求められると考えますが、学生時代に身に付けた働きかけ力が発揮できると確信しています。入社後は、貪欲に先輩たちの良いところを盗み、1日でも早く戦力になれるよう頑張りたいと思います。

ポイントとして、まず受験企業の戦略への共感を入れています。企業理念は非常に大切な要素ですが、社外からその中身を理解し、共感するレベルに達することは非常に難しいです。従って、比較し易い戦略や事業方針を研究し、そこへの共感を伝えることは有効と言えますまた、その戦略と自身の強みがマッチングしている点をアピールすることも忘れず行いましょう。

最後に、働く覚悟と意思をしっかり伝えましょう雇う側としては、一生懸命働いてくれる方を雇いたいものです。その視点は常に忘れずに持っていて下さい。

エントリーシートの書き方まとめ

ビジネスマインドを高めるエントリーシートの書き方ということで、ポイントを紹介してきました。自己PRは具体的な言葉と内容を意識し、定量的な成果でアピールしましょう。

それにより、ビジネスマインドの高さをアピールすることができます。

志望動機については、企業研究をしっかりと実施し、受験企業側に働く覚悟と意思が伝わるような内容に仕上げましょう。出来上がったエントリーシートを読み返して、「この人を雇ってみたい」そう思える内容であれば、きっと良い結果が出るはずです。

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