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キャリアアカデミー『就活塾』Blog

適職は幻想か?

今回、就活生の皆さんにどうしても紹介したい記事がこちら。

内田 樹が語る仕事-1 「適職」は幻想である

大学の名誉教授であり、著作家でもある内田樹氏が仰るのは

―「自分には”これしかない”という適職があるのだが、

情報不足のせいでそれに出会えずにいる」と考えるのは

間違いであり、幻想である― ということである。

人には得意・不得意があって、真面目にコツコツ作業することが

得意な人もいれば、新しいモノを創りだすことが得意な人もいる。

そう考えると「向き・不向き」という意味での「適性」はある。

そして「適性にあった職業」を「適職」というのならば、

「適職」は幻想ではないと思う。

しかし、もし「適職」を「天職」に近いニュアンスで捉えている

就活生がいたとしたら、それは気をつけたほうが良いかもしれない。

就活生は仕事に関して、まだ真っ白なキャンバスに近い。

まだ社会に出ておらず、実際に社員として働いたことがないのだから、

就活生の段階で知っていることはあくまで「一部」だし、

実体験を伴わない「情報」だからだ。

たとえば「○○業の法人営業はこういう仕事だ」と知っていることと、

就職して実際に毎日朝から晩まで営業をするのとでは、訳がちがう。

電話をかける。何件も断られる。いくつかはアポイントまで繋がる。

資料を用意し、お会いする。挨拶や雑談を交えながら、営業をする。

お別れした後にお礼やご案内の連絡を入れる。それを繰り返す。

「明るくて、人と話すのが好きで、コミュニケーションが得意で、

”人と関わる仕事がしたい!”」という、たしかな「営業職向きな人」が、

必ずしもこの業務を実際にやって「適職だ!」と感じるとは限らない。

仕事には責任が付きまとい、結果をもとめられる。

うまくいかないこと、結果が出ないこともある。

実際に働くことは、地道で、汗をかく。

その経験もなく、現実を知らないにも関わらず、

本やネットで知った情報や、「適性診断」や「性格テスト」などの

分析ツールで、自分の「適職(天職)」を見つけるのには限界がある。

だから就活生には、就活の段階だけで全てを決めて欲しくない。

特にまだ就活で思うように結果が出ていない就活生さんたち。

「やりたいことが分からなくなってきた」

「いきたかった企業は全て落ちてしまった」

「自分に何が向いているのか分からなくなった」

「内定が出ないし、なにが正解かわからない」

今までの努力の仕方で結果が出なければ、迷路に入った気分だと思う。

だからこそ、また違う考え方をしてみて欲しい。

―僕たちは、自分にどんな適性や潜在能力があるかを知らない。

でも、「この仕事をやってください」と頼まれることがある。

あなたが頼まれた仕事があなたを呼んでいる仕事なのだ。

キャリアのドアは自分で開けるものではありません。

向こうから開くのを待つものです。

そして、ドアが開いたら、ためらわずそこに踏み込む。―

適性と適職を見つけようと努力することは賛成だが、

二十代の皆さんはまだまだ仕事に関しては真っ白なキャンバスで、

どの色にも染まっていける可能性を持っている。

自分で自分の可能性を決め付けず、もう一度いろんな企業や業界を

見てみて、自分の納得のいく就活をして欲しい。

大満足の結果ではなくても、就活をやれるだけやり切ったら、

自分次第であとからその結果を正解に変えることができるはずだ。

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