「売り手市場」と言われていますが、いわゆる人気企業の内定を得る難易度は相変わらず高いままです。ビジネスの世界では、テクノロジーの進化や社会変化のスピードが早くなっており、これまでの常識が通用しなくなりつつあります。大手企業だから安泰という時代もとっくに過ぎております。学生に対しても、指示してもらえれば動けるという学生は企業には魅力的に映りません。

そんな中、採用活動での変化が起きつつあります。それは、企業が課題解決の経験に注目している点です。近年就活市場で課題解決の経験をアピールする学生が増えてきました。インターンシップでも、グループで行う課題解決型は多く行われています。また、大学でも社会からの要請を受けて課題解決力を身につける機会が増えつつあります。どのような機会をどう活用すべきか、就活で人に差をつける経験を身につけるためのポイントを就活塾の視点で解説します。

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企業が求めるスキルが高度化している

「新卒採用で企業が重視するスキル」と聞くと、どのようなスキルが思い浮かびますでしょうか。このように聞くと、コミュニケーション能力と答える学生は多いです。これは間違いではありませんが、人気企業であればコミュニケーション能力はあるのが前提で、そのうえでさらに高い能力を求めています

圧倒的に求められる「課題解決方法の発想力/着想力」

アドビシステムズが2018年6月に行った調査「新卒採用で企業が重視するスキルについて-未来を創る人材採用:創造的問題解決能力-」をご紹介します。これは、日本に所在する企業の人事部に所属している新卒採用業務担当者を対象にした調査です。就職人気ランキングに登場している企業(以下、就職人気企業)とそれ以外の企業でも分けて検証しています。

創造的問題解決能力を構成する以下の6つのスキルに関する調査結果です。
【1位】課題解決方法の発想力/着想力(人気企業81%、その他企業82%)
【2位】課題発見能力(人気企業68%、その他企業74%)
【3位】情報分析能力(人気企業53%、その他企業57%)
【4位】クリエイティビティ/創造性(人気企業47%、その他企業39%)
【5位】プレゼンテーションスキル(人気企業23%、その他企業28%)
【6位】デジタルリテラシー(人気企業23%、その他企業16%)

1位は「課題解決方法の発想力/着想力」で、断トツのトップです。就職人気企業の実に81%、それ以外の企業でも82%が重視すると回答しています。次は「課題発見能力」です(就職人気企業68%、それ以外の企業74%)。
企業が課題解決や課題発見の能力を求めていることは理解できたと思います。テクノロジーの進化や社会の変化に伴い、新卒採用の現場でも求めるものが変化しつつあります。では、そうした能力を伸ばすためにはどうしたらよいでしょうか。その解決策を紹介します。考える就活生

大学内で課題解決を経験できる機会

PBL型授業

PBL授業とはプロジェクトベーストラーニング、あるいは、プロブレムベーストラーニングの略で、問題を解決するプロセスを通じて、問題を発見し解決する能力を育成する教育法のことです。社会からの要請であったり、文科省が推進しているアクティブラーニングの浸透によって、近年、大学教育のなかで取り入れられるようになってきています。

自分の通う大学で、このような機会があれば積極的に参加しましょう。大学や学部によって、このような機会があるかないかは異なります。「私の大学ではそういう機会が無い…」と嘆く学生もいますが、課外で行われていることも多いですし、PBLと明確にうたわれていない場合も多く、気づいていないことも多いです。本当にそういう授業や講座がないかどうか、大学に確認してみるとよいでしょう。1年生のときからの情報感度が重要です。

PBL型授業に参加していればOKということではありません。実力を身につけるために、参加の際に気を付けるポイントが2つあります。

1)グループの中で役割を果たすこと

PBLの特徴の一つにグループで行うことが多いということがあります。自然とグループのなかでリーダーシップを発揮する人が進行することになります。必ずしもリーダーになることは重要ではなくて、自分でグループに貢献することが重要です。与えられた役割をこなすだけではだめで、自分から発言・行動することが重要です。

2)課題の解決になっているかどうかを常に意識すること

同じPBLでも行っていることのレベル感は様々です。PBLは課題解決のプロセスを通じて学ぶことですが、解決ではなくアイディアを出すことが重視されている場合もよく見られます。アイディアを出すことが重要なのではなくて、このアイディアが課題を解決できているかどうか、という視点で考えることが重要です。

フィールドワーク

フィールドワークも非常に有効な機会です。フィールドワークにも学問分野によって、行うことが様々なので、課題解決が目的でないことも多いですが、仮説を立てたことに対して、現地調査を行ったことで、何が明らかになったのか、ということは課題解決のプロセスと同じです。授業として教員の指導のもとに行ったことであっても、自分なりの仮説をもって主体的に何が問題なのかを明らかにした経験は企業へのアピールになります。

課外学習

大学外で実力を試す機会

ビジネスプランコンテスト

ビジネスプランコンテストとは、社会人や学生向けにビジネスのプランを発表し、内容を競うものです。上位入賞者には資金や事業化などのサポートがもらえたりします。少し調べれば参加可能なビジネスプランコンテストがたくさんあることが分かります。規模の大きな大学では学内でビジネスプランコンテストを実施している大学もあります。

ビジネスプランを立案した経験は企業にも注目されています。ビジネスプランに参加している学生について、企業はどの点について注目しているのでしょうか。これは明確な調査があるわけではありませんが、複数の人事の方から聞いた意見では、企画力そのものよりも、ビジネスプラン立案のプロセスから身についた課題解決力やコミュニケーション能力の高さに注目が集まっているようです。そもそもこういった企画に主体的に参加していることで、意識の高い優秀層という見方もされているようです。

インターンシップ

インターンシップの経験をエントリーシートに書く学生も多いです。3年生の夏のインターンシップが増えていますが、ぜひとも課題解決型のインターンシップに挑戦してほしいところです。インターンシップは種類が3つあり、就業型(実際に企業活動を経験するタイプ)、セミナー・説明会型(会社の説明が中心の就活生向け)、課題解決型(プロジェクト型とも言われるグループでビジネス立案するタイプ)に大きく分かれます。ぜひ積極的に課題解決型に挑戦して鍛えてください

できれば1年生、2年生の間に、何らかの課題解決の経験をしておくとよいですが、それが難しい場合もありますので、そのときはせめてグループワークが多い授業やグループ活動があるような取り組みに参加しておくとよいでしょう。3年生のインターンシップではじめてグループ活動をすると、慣れないことが多く戸惑いも感じます。昨今、PBLを中心に行う学部も増えてきていますので、差が付きやすくなっています。

就活塾の風景

学部の学びと合致しない場合は?外に目を!就活塾も…

あたらしく新設された学部などでは、プロジェクト学習を中心におくようなスタイルも出てきています。大学は就職のためだけの場所ではありませんが、社会で求められる課題解決力を育成できる学びが重要視されてきています。伝統的な学部よりも新しく設立された学部でよく行われています。

このような学びのスタイルは経営学部を中心に、社会学部や国際学部のような学部でも行われています。自分の学部に課題解決のような学びがない学生はどのようにすればよいのでしょうか?自分の学部に無い学びは、学部外や学外に求めましょう。大学の課外講座に参加する、イベントに参加する、地域の課題解決の取り組みに参加する、など探せば機会はあります

例えば文学部などは、ビジネスからは遠いのは間違いありません。学部としてビジネス的な課題解決の機会がある場合も少ないです。しかし、決して文学部で学んだことが無駄にはなりません。思考力、情報収集力など、ビジネスで生かせる力は身につきます。問題は、どう応用していいか分からない点です。

お勧めの方法は1年生のときからインターンシップに参加することです。1年生で課題解決型のインターンシップに参加すると、うまくいかないことも多いですが、どのようなスキルが必要なのか実感することができます。そうすれば、大学での取り組みの仕方や求める機会が変わってきます。お金はかかりますが、就活塾という選択肢もあります。個別指導だけでなく、グループディスカッションなどを他大学の学生と行う機会もあったりします。

就活塾的まとめ

人気企業に就職したいならコミュニケーション能力があるのは前提です。そのうえで課題解決力が注目されます。特に意識せずに大学生活を過ごすと、就活直前になってこれまでの経験からひねり出しても課題解決の経験は出てきません。動き出しは早いほうがよいので、もし悩んだら是非一度就活塾各社の無料セミナーを覗いてみてください。
課題解決力の鍛錬…意識して取り組むことをお勧めします!

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