日本の人口に占める外国人の割合は、230万人と言われており、私たちの日常には日本語以外の言葉や文化が隣り合わせという日常が当たり前のようになってきました。

これまでは、日本から海外に出て行ってビジネスをすることが、グローバルな活躍の場とされてきましたが、多国間の行き来が当たり前となった今日、日本に居ながらにして、グローバルな視点と感覚、そして語学スキルを持ってビジネスをする環境となってきました。

今回は、これまで人事採用担当としてのキャリア、そして現在の商社部門での仕事を通して得られた視点から、グローバルなキャリアを形成するための就活についてのポイントを解説したいと思います。

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1.グローバルに働くということ

グローバルに働くという言葉は、クールな印象が強く、その本質が突き詰められずに漠然と志望動機として挙げられがちです。そのため、多くの就活生の志望動機が語学を使いたいという点に集中しがちになり、配属された最初の部署で語学が使えないことによるミスマッチを起こすことも多いです。

語学はあくまでツールでしかないので、語学を使う=グローバルに活躍するという認識で就活をしているのであれば、チャンスを掴み取ることはできないでしょう。最も大切なことは、ビジネスセンスをしっかりと身に付け、磨きをかけることです。

海外のビジネスパーソン、特に欧米系のビジネスパーソンたちは極めて合理的で、日本のような根性論や接待で案件を取るというようなスタイルではありません。市場の成長性、製品の差別化要因、セールス戦略、利益、投資回収率等の分析が為されたデータを基に明確なロジックを立ててきます。

逆に言うと、ビジネスの基礎を学び、ロジックを立てられなければ、彼らから優位な条件を引き出し、パートナーとして認められることは難しいということです。従って、まずは海外で通用するビジネススキルを身に付けることを一番に考えて、就活を進めることが大切です。

2.グローバルに活躍できる企業の探し方

検索今や海外に拠点を持つ会社は山ほどあります。従って、海外に拠点がある会社であれば、グローバルに活躍できるという線引きだけでは、十分ではありません。ポイントは日本の拠点と海外拠点間の垣根が低く、人材交流が盛んな企業であることが重要です。

日本が海外に進出した大きな理由は、安価な人材を求めてのことでした。そのため、日本拠点が常に強く、海外拠点はその下に位置づけられるといった組織構造が目立ちました。

しかしながら、グローバル化が進んだ近年では、海外の人材は単なる安価な労働力ではなく、優れた能力や技術を持ったビジネスパートナーという見方が強まってきており、特にIT系の企業においては、新卒の採用人数の7割以上が海外国籍という企業も出てきたほどです。

これらの企業では、日本国内のオフィスであっても多様な国籍の仲間と仕事をすることになり、語学だけではなく、考え方、文化などの多様性を受け入れることが求められます。このように、日本に居ながら日常的に海外の人材とパートナーを組んで仕事をする環境がある企業を軸に就活を進めると良いでしょう。

3.グローバルに活躍するために、学生時代にやった方が良いこと

TOEICスコアよりも、実際に会話をすること、語学を通して、何かを成し遂げるという体験が大切です。

日本の教育においては、点数を機軸とした評価制度となっているため、テストをクリアするテクニックが溢れかえっており、TOEICのような、本来はビジネスに生きる英語力を測る目的のテストであっても、攻略本で700点以上の点数を取れてしまう状況にあり、英語が使える錯覚を起こしてしまう人も多いです。

しかしながら、実際には全く通用していない状況を幾度となく見てきましたし、私自身も700点以上の点数があっても、実際にネイティブと対峙すると、3割程度しか相手の言っていることを理解できない、話もできないという経験をしました。

海外との仕事で直ぐに活躍している人を見ると、そのバックグラウンドは必要最低限の語学を学び、留学で日本人が居ないような田舎に行ったり、バックパックで各国を回ったり、日本に居ても留学生の支援をする団体に所属していたりと、とにかく実践で日本人以外と対峙し、活動する経験をしてきた人が多いと感じています。

日本語が使えない環境や慣れない土地に飛び込むことは勇気が要ることですが、社会人になったからといって、急にその環境に適応して、グローバルに活躍できることはありません。

学生時代は大きな責任を伴うことも無い身分ですので、とにかく厳しい環境に身を投じてみて、毎日ストレスを感じながらでも、経験を積み重ねることをお勧めします。半年も揉まれれば、驚くほど自分が成長していることに気が付くはずです。

4.グローバルに活躍する面白さ

楽しさ就活にあたり、グローバルに活躍したいという思いは、色々な動機がベースとなっているかと思います。「スキルを身につけて、キャリアアップしたい」、「クールに働きたい」、「様々な土地に足を運んでみたい」など、本当に色々な思いが皆さんを駆り立てるはずです。

私自身は、現在、1年に10回以上海外出張をし、現地に1週間以上滞在しながら、日本語が一切使えない状況で仕事をしていますが、望んで得たポジションでなく、最初は面白みを感じることはありませんでした。

しかしながら、言葉の壁を乗り越え、海外のパートナーたちとプロジェクトを試行錯誤しながら進めたり、大きな取引を成功させたり、時に一緒に問題解決に取り組む中で、これほど充実した時間は無いと感じるようになりました。成田空港を飛び立つ時は、いつも不安を感じますが、仕事をやり終えて、現地を飛び立つ時には毎回自分が大きく成長している実感があります。

最初は、大きな動機が無くても良いと思います。大切なことは、グローバルに働いてみたいと思った瞬間から、その方向に進んでいき、チャンスを掴みとることです。チャンスを掴み取ったら、最初は大変でも食らい付いて突き進んで下さい。その先に想像以上の世界が広がっているはずです。

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