- 2021-10-13
- 2024-5-13
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大学院生が就活する際には、どのような対策を取るべきでしょうか。専門分野の研究に取り組んできた大学院生が、いきなり就活にシフトしようとするのは、なかなかハードルが高いはず。
理系・文系を問わず、大学院生の就活における重要なポイントは「研究との両立」です。
今回の記事では大学院生が就活と研究を両立させる方法や、有利に就活を進めるコツを解説します。理系・文系いずれの大学院生も知っておくべきポイントをまとめたので、就活の進め方に悩んでいる人はぜひご一読ください。
目次
大学院生の就活スケジュールをチェック
大学院生の就活はスケジュール管理が最重要ポイントです。意識すべきなのは、計画的にスケジュールを立てて、早く動き始めること。
以下から、研究との両立、企業へのエントリー時のコツについて順番に見ていきましょう。
研究との両立には事前準備が不可欠
大学院生が研究と両立させながら就活を進めるポイントは、修士1年の夏には動き始めることです。夏休み前の6~7月頃にはインターンシップが解禁されるため、事前の準備が必要となります。
特に大学院生は学部生と異なり、研究や学会で忙しいものです。少しでも空いた時間を使って、業界研究と企業研究も行うようにしてみてください。
学部生よりも早めにスタートすることを常に意識して行動しましょう。
専門分野以外の企業にもエントリー
大学院生が陥りがちなのが、自分の専門分野にこだわりすぎてしまうことです。
専門分野があることは強みですが、こだわりすぎると可能性を狭めてしまうリスクもあります。
理系院生の場合、研究職や開発職を目指す人が多い傾向にあります。しかしそれ以外の職種にエントリーしない場合、すべて落選した際に内定がゼロになってしまう危険性があるのです。早期に妥協すべきではありませんが、専門分野以外の職種も保険的に視野に入れておくことが大切です。
専門分野以外の職種へエントリーする際は、なるべく自分の強みを生かせる職種を分析しましょう。例えば理系院生には高度な計算の能力、分析力、課題設定力と解決力など、多くの強みがあります。コンサルティングファームや投資銀行、また新規事業で発展中のベンチャーなど、活躍できる場所を前向きに見つけましょう。
一方で文系院生の場合は、専門分野が仕事と直結しないことが多いものです。しかし語学力や論理的思考力、個性的な分野を追究した経験は必ず役立ちます。コンサルティングファームや商社、外資系企業などは文系院生も活躍しやすい業界です。
志望理由を説明する際は、専門分野で培った強みで、どう企業に貢献できるか伝えられるようにしましょう。
企業について調べる方法は下記の記事をご覧ください。
理系院生は学校推薦という選択肢もあり
理系院生の場合は学校推薦を使える場合があります。学校推薦は校内選考で選び抜かれた大学院生が、企業の採用試験を受けるという流れで進みます。推薦枠を出してくれるのは、大学の研究と関連する事業を行う企業がほとんどです。
大学院生にとっては好きな研究を突き詰めた結果を、そのまま就活に生かせるメリットがあります。さらに筆記試験の免除など、多くの強みがある魅力的な採用方式です。ただし教授から推薦してもらう分、内定を断りにくいデメリットがあります。さらに学校名を背負っているというプレッシャーを感じることや、入社後に早期退職しにくい点も覚悟する必要があるのです。
学校推薦は優秀なだけでなく、「学校と企業のために貢献したい」という強い意志を持つ大学院生のための採用方式です。一般的な自由応募の準備をしつつ、学校推薦はあくまで1つの選択肢として頭の片隅に入れておきましょう。
大学院生の就活は学部生より不利なのか?
大学院生の就活は、一般的に理系の場合、学部生より有利に進みます。専門分野を究めた結果、豊富な知識と高いスキルに恵まれているため、即戦力になりやすいのです。
一方で文系院生は、しばしば就活で不利と言われてきました。理系院生と異なり、専門分野への就職が難しいためです。ただ大学院に進学した理由を説明でき、論理的思考力や専門性などの強みをアピールできれば、特段不利にはなりません。
以下から、文系院生および自ら不利な状況に陥っている大学院生に向けて、注意点を解説します。
文系院生の就活が不利とされる理由
文系院生も決して就活で不利なわけではありませんが、やや苦戦する場合が多いのは事実です。語学や社会学、芸術学など個性的な分野を究めた分、専門分野に直結する就職先が少ないためです。
歴史について学んだ場合は、歴史博物館に就職できれば専門分野を生かせます。しかし歴史博物館に就職したい文系院生は数多くいるのです。非常に狭き門だからこそ、民間企業も視野に入れなければ、内定ゼロの状態になる危険性があります。
だからと言って、民間企業で専門分野をどう仕事に生かすか説明するのはなかなか難しいものです。さらに文系では学校推薦の枠も非常に少なく、ほとんど可能性はないと考えておきましょう。文系院生は自分の強みをどう生かすか説明できるようにしたうえで、主体的に企業を探していく必要があるのです。
自らを不利な境遇へ陥れているパターン
自らを不利な境遇へ陥れている大学院生もいます。例えば研究とは関連のない企業の面接を受けた際、うまく志望理由を説明できない人が多くいます。
「研究職に就けないため、民間就職に変えた」などと正直に発言してしまう人もいるのです。
また大学院生は非常に言語能力が高い分、長々と説明しすぎる傾向にあります。面接官の質問に対して、学会のときと同じように専門用語を使い、難解な説明をしてしまう可能性も高いです。
研究内容について聞かれた際は、面接官に専門分野の知識がない前提で、わかりやすく話すようにしましょう。聞かれたことにだけ、簡潔に答える練習を日頃から行うようにしてみてください。
面接やメールでの受け答えの際に長々と説明せず、「結論ファースト」でわかりやすく話すよう意識しましょう。
大学院生が就活を有利に進めるポイント
ここからは具体的に、大学院生が就活を有利に進めるポイントを解説します。
大学院生の就活に不安を感じている人も、今すぐ正しい対策を取ることで、最適な内定の獲得につながるはずです。
インターンシップに参加する
大学院生も学部生と同じく、インターンシップに参加することが重要です。6~7月にインターンシップが解禁となるまでに自己分析を行い、どの企業の業務を体験したいか考えておくことをおすすめします。
コアタイムで研究室に拘束される時間帯がある大学院生は、早めに計画を立ててインターンシップの日程を決めるようにしましょう。
インターンシップは業務を体験できるうえ、気になる企業の社風をチェックできるまたとない機会です。研究が忙しくなる期間を避けて計画的に参加し、大いに業界研究や社会人の疑似体験、面接対策などに活用してみてください。
民間企業の志望理由は徹底的に練り上げる
民間企業を目指す大学院生は、志望理由を徹底的に練り上げる必要があります。専門分野以外の就職先を目指す場合、大学院に進学した理由と、関係のない企業に就職したい理由を説明できなければいけません。
研究者や大学教授の道を諦めたという人も、理由をそのまま伝えるのは当然NGです。単に正直になるのではなく、相手が納得できる理由を説明できるようになりましょう。
例えば「研究に取り組むうちに、培ったスキルで早く社会に貢献したくなった」など、前向きな表現を使うことが大切です。自分の言葉でしっかりと大学院進学の理由、そして別ジャンルの企業を志望する理由を結び付けて説明しましょう。
きちんと目的を持って進学したことと、研究能力を企業に生かしたいという気持ちがあることを、心を込めて伝えてみてください。
自分の研究テーマに固執しすぎない
多くの大学院生が、自分の研究テーマに固執してしまう傾向にあります。結果的に大学院生に対して、「視野が狭い」という偏見で見る企業もゼロではないのです。専門分野のプロであるというプライドも障害となり、大学院生の就活が不利になっている可能性があります。
培ったスキルを企業の利益に還元するためには、今まで追究した専門分野に固執せず視野を広げることが重要です。持ち前の向学心を大切に、自分の強みを生かしつつ、新たな分野のことを積極的に学んでいく心構えをしておきましょう。結果的に新たなスキルが身に付き、キャリアを積めれば、いずれ自分の好きな専門分野に戻って活躍できる可能性もあるのです。
まずは専門以外の企業にもエントリーし、新たな分野の業務に謙虚な気持ちでチャレンジしてみてください。
まとめ:大学院生の就活は早期のスケジュール作成が成功のコツ
大学院生の就活は早期のスケジュール作成が重要なポイントです。学部生より早期にインターンシップへエントリーし、事前準備を徹底しましょう。
大学院に進学した理由と民間企業を志望する理由は、堂々と明確に答えられるまで練習をくり返すことをおすすめします。研究テーマをわかりやすくまとめつつ、研究によって身に付けたスキルを企業のためにどう使えるか考えてみてください。
最後までしっかり研究に取り組むためにも、早めにスケジュール作成をして、大学院生ならではの就活を有利に進めましょう。
また、面接対策やエントリーシート対策をひとりで行うのは大変です。
そんな時は「就活塾」の利用を検討しましょう。
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