- 2020-11-17
- 2024-5-13
- 就活塾NAVIコラム
- 面接, エントリーシート, 自己分析
目次
企業が性格を知りたい理由
一般的に就職活動において、エントリーシートでも面接でも自分らしさを伝えなさいと言われるものの、何をどう伝えたらいいか悩むことは多いと思います。そのなかでも、自分の「性格」をどう伝えるべきかは悩ましいところではないでしょうか。
就活生は性格をどう伝えたらよいか?ということに注目しがちですが、企業がなぜ性格を知りたいのかという観点から理解することも重要です。そうすることで、自分の性格のどの面を伝えるべきかのヒントになります。
自社で活躍してくれそうかどうか
企業は就活生に対し、「活躍してくれる人材かどうかを見極めたい」という前提をまず押さえる必要があります。新卒採用においては明文化されている場合とそうでない場合がありますが、各企業ごとに採用の基準があります。採用担当者には、実際に活躍している現役社員のキャラクター、職場の雰囲気、顧客との関係性などがベースになって、「こういう人がウチに来てほしい人だ」というイメージがあります。そのイメージとマッチするかどうかを性格的な観点で確認します。
仕事での再現性がありそうか
学生がアピールしている内容は、仕事で再現性がありそうかどうかを性格も含めて判断します。例えば学生の自己アピールが粘り強さだったとします。採用担当者は、再現性がありそうかどうか、エピソードの内容やそこから見えてくる性格も含めて確認をします。
例えば「この学生は顧客にかわいがられそうな性格なので、本当にうちの営業部隊で粘り強く営業してくれそうだな」といった感じで考えます。
学生は仕事経験がありませんので、採用担当者は学生時代のエピソードから仕事ができそうかを推測し、再現できるかどうかを性格も含めて判断します。
どの部署に配属すべきか
性格を把握したいもう一つの理由として、配属先の検討材料にするということがあります。各部署に適した人材を性格面も考慮して判断します。
人事部は配属先の部署から、内定者に対する不満や文句が出てくるのは困ります。配属予定の人数を埋めればいいわけではなく、どのようなキャラクターが各部門にマッチするかを考えます。
ただし、人材が必要だから採用するのであって、性格のマッチ度が最優先ということはありません。同じような性格の人が集まるのも、部門としての多様性が生まれません。配属に迷ったときの参考材料程度の場合もあります。
就活塾の視点:面接やESで伝えるべき「性格」とは?
企業が応募者の性格を知りたい理由は前項で確認しました。就活生側として悩ましいのは、自分の性格のどの面を伝えるべきかということでしょう。性格といっても、際立った1つの特徴があるのではなく、「どちらかというと優柔不断」「割とさっぱりしている」といったように相対的なものであり、いくつかの要素の組み合わせでその人らしさが形成されています。就活においては自分の性格の多くの要素を伝えようとするとうまくいきません。ESでも面接でも短時間で伝えるには、伝えるべき要素を絞ることが重要です。では、面接やESで伝えるべき「性格」をどう表現したらよいか、就活塾の視点で解説します。
その性格が仕事の場面に役立ちそうかどうかで選ぶ
仕事で活躍してくれそうか、仕事で再現性がありそうか、という観点で応募者を見ているわけですから、性格の伝え方としてはそれに応えるものがよいわけです。自分の性格のうち、仕事に関連しそうなものを選びましょう。ただ、「仕事に関係しそう」という見極めが就活生にとっては難しいと思いますので以下のヒントを見てください。
一つ目のヒントとしては、「他人との関わりのなかで表れてくる性格」が表現しやすいと思います。友人同士のグループで何かをするときに自分はどういう役割をするのか、それは自分のどういう性格から来ているのか、ということをイメージすると考えやすいでしょう。
二つ目のヒントは、自分の性格に言葉を追加して、仕事の場面でも有効そうなイメージを伝えるようにするということです。例えば「几帳面」という性格に対して、「事前の準備を整える」や「細かいことに気づくので周りのフォローができる」という言葉を追加すると面接官も仕事の場面を想定しやすくなります。具体的なエピソードのなかで、几帳面な性格でどのように周りに貢献したかということを具体的に説明すると効果的です。
性格はとらえ方次第。短所は長所に言い換える
性格とは良い面悪い面と表裏一体です。ポジティブにとらえることが重要です。
今「あなたの性格は何ですか?」と聞かれたら何と答えるでしょうか。思い浮かばないという人もいるかもしれませんが、思い浮かんだとしてもネガティブな性格ばかりになる方もいます。ネガティブな性格はポジティブにとらえると、どういう言葉になるか考えましょう。
例えば、「優柔不断」と聞くと、「物事が決められない」「色々なものに目移りする」というようにマイナスなイメージになります。就活のアピールには使えません。しかし、逆の側面から見るとポジティブに変わります。優柔不断をポジティブに考えると、「じっくり考えて判断する」「複数の対象を比較してから判断する」のように言い換えることができます。
具体的なエピソードで根拠づけ
自己分析をして、自分の性格のどの部分をアピールしようと決めたとしても、エピソードとセットである必要があります。「粘り強い」と言われても、根拠がないと粘り強いかどうか採用担当者は分かりません。
ESや面接であなたの性格は何ですか?と聞かれたら、まずは「私の性格は○○です」と、結論から述べましょう。そのあとに、裏付けとなるエピソードを続けます。「保護者や友人から言われたから」というように、その性格だと気づいた理由を述べるだけなのはNGです。それはあってもよいのですが、自分の性格が表れた場面や状況について述べることの裏付けとするほうが説得力があります。
具体的な例で示すと、「母からはいつもあなたは明るい性格だと言われます」だけではなく、「ゼミ発表に向けてチーム活動が停滞したときに明るい性格で和ませました」と場面も加えるとGOODです。
実際には、ESでも面接でも、「性格は何ですか?」と直接的に聞かれることは少ないです。ESであれば、エピソードの中からどのような性格なのかを判断します。面接でも、他の質問から性格を推し量ることのほうが多いです。
挫折の経験も活かすことができます。下記の記事をご覧ください。
「就活で挫折は役に立つ!?面接であなたの挫折エピソードを語ろう」
性格を伝える例文
では、実際の性格を表す例文を見てみて、そのあとの解説を確認しましょう。自分の性格のことを考えながら読むと効果的です。
<性格「几帳面」を伝える際の例文>
私の性格は几帳面なところです。この性格により、細かな作業が効率的になるように手順を言語化することに役立ちます。
大学生になってから2年間居酒屋でアルバイトをしていました。多くのお客様が来る人気店でしたので、いかに効率的に素早く接客することが重要なテーマであると考えていました。お店のマニュアルや先輩から教えてもらうことはベースにしながらも、自分自身で案内の順番や接客方法を考えて実行しました。店長から褒められることが増えて自信がついてきたので、自分が行っている手順をまとめてマニュアルを作りました。マニュアルは、他のアルバイトメンバーにも共有したところ、手順が詳細で具体的との評価をもらい、新人の育成にも活用されるようになりました。
このように、私は几帳面な性格を生かして綿密な手順を言語化し、チームで成果を上げることができます。
例文の分析
性格を伝える文章を作るには、最初に結論を持ってきます。その結論は一言で終わるのではなく、仕事につながるような具体性が追加されているとベターです。例文だと「細かな作業が効率的になるように手順を言語化することに役立つ」としています。次に性格を発揮した場面を具体的に書きます。出来れば他人との関わりのなかで発揮していることが望ましいです。最後にまとめとして、仕事の成果に結びつけるとよいでしょう。
まとめ:性格は仕事との関わりで考える
このコラムを読んで、企業が性格を知りたい理由、性格をどのようにとらえ、どう表現すべきかを何となく理解できたかと思います。性格を表すと言っても友人作りのためではなく就職のためなので、「仕事に生かせる」という観点を忘れてはいけません。つまり、仕事に臨むことを考えずに自己分析だけしていても、説得力のあるアピール文句は生まれないです。就職活動で行うべきことはたくさんありますが、本サイトのコラムも参考にしながら効率的に準備を進めていただければ幸いです。
また、面接対策やエントリーシート対策をひとりで行うのは大変です。
そんな時は「就活塾」の利用を検討しましょう。「就活塾」では講師や仲間と一緒に効率的に就活を行うことができます。